信じたいっていう引力2 | 裏日記

信じたいっていう引力2

今朝目覚めた時から私の脳みそは忙しかった。

彼のことばかり考えている。

全ての脳みそを使って。

だから何も出来ず

化粧もせずに家を出る。

実験も手につかない。

彼が昨日何をしていたかは分からない。

でもいつもの調子であんなにサラッと

嘘をつくんだ。

昨日までの彼への信頼感には

ぽっかりと穴が開いてしまっている。

これから先、疑い続けて暮らすのは嫌だ。

信じたい。

信じられないなら

別れたい。

ぐずぐずと実験をしながら

彼に会いに行こうと決めた。

化粧をして、黒い服に着替える。

口紅は引かない。

別れ話になる可能性も秘めているって

自転車に乗りながらその実感を胸に刻む。

彼はそこにいなかった。

病院は夕食の時間。

彼のベット脇に

15分前に置かれたであろう夕飯がのっていた。

私は途方にくれて近くの公園をぶらぶらした。

彼に電話をする

つながらない

“話したいことがある”

メールをする

返事はない。

ひょっとして・・・・・・。

信じたいから

囚われるのはやめようと思った。

でも私の目は彼が女の子と歩いているのを探そうとする。