始まり7 | 裏日記

始まり7

ついにこの日が来た 

前の日

会社の飲み会でまたもや彼は私の部屋に泊まって

次の日

ベランダで浮かない顔の彼

「昨日どうでした?」

「・・・あは。部屋に世話になるかも。」

落胆していた

私は

少し心配しつつも

達成感に満たされた

したたかな女だ

侮辱をこめて。

聞けば彼女に印籠渡されたらしい。

そりゃあそうだ

二つに裂かれた私の人格の片っ方は

我が意を得たりと喜んだ

やっとひと段落着いたんだ

そう思ったのはほんの一瞬

前々から宣言されていたとおり

別れの後の傷をなめるべき時間が必要だった彼は

私を物のように扱った

もはや私の気持ちと

彼がここに住んでいるという事実でのみで

繋がれていくような状況

私にとってもそうで

今彼に聞いても

その頃のことは覚えていないという次第

何度もプライドを捨てた

そうして今日まで来た

時折見せる心の奥の光が私にとって

彼との関係のすくいだった